Leipzig Tourismus und Marketing GmbH

Augustusplatz 9, D-04109 Leipzig
 
Stand / Druckdatum: 04.12.2016

Gaststätten mit besonderem Flair | Leipzig Tourismus und Marketing GmbH

 

 
 
 
 
 
 
 
 
   
本日の最低料金
 
 
 
 
 

お勧めレストラン
Gaststätten mit besonderem Flair und langer Tradition

 

アウアーバッハス・ケラー
Auerbachs Keller Leipzig

ドイツ料理

メードラー・パッサージュ街から地下への階段を下りたところにあるのが、1525年創業の老舗レストラン「アウアーバッハス・ケラー」です。

〝ライプツィヒのメッセを訪れながらアウアーバッハの店に寄らぬ者は、口を閉ざす羽目になる。なぜなら、そいつは本当のライプツィヒを見ていないからだ。〟

という言葉が伝わっているほど、数百年来ライプツィヒの象徴たる名店として親しまれてきました。ライプツィヒ大学在籍中に好んで通ったというヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテは、後年その代表作『ファウスト』の作中に当店を登場させ、これによって店の名は不朽のものとなります。階段の下り口には『ファウスト 第一部』の「アウアーバッハス・ケラー」の場面をかたどった銅像が立ち、廊外から見て左側のファウスト博士の靴に触れると幸せが訪れるといわれています。

階段を下ると左右2つの入口があり、メインホールとして多くの人々が訪れる大地下室レストラン(Großer Keller)と、穴場的な雰囲気の歴史的ワイン酒場(Historische Weinstuben、通常18時から営業)はいずれもゲーテが描いた情景のように、楽しくお酒を飲み交わし、談笑する人々でいつでも賑わいを見せています。ライプツィヒ大学に留学した森鷗外はここを訪れた際に『ファウスト』を日本語に翻訳する構想を友人と語り合い、これが現在まで親しまれる鷗外訳の生まれるきっかけとなったといわれています。現在ではファウストを初めて日本語に訳した鷗外の業績を讃え、大地下室の一角に彼を記念する壁画が描かれています。
 
 
所在地
Grimmaische Straße 2-4 (Mädler Passage), 04109 Leipzig
(中心街)

最寄り停留所・鉄道駅
► Markt(マルクト):バス89番
► Leipzig Markt(ライプツィヒ・マルクト):都市鉄道(Sバーン)各線

営業時間(大地下室)
毎日12:00~24:00
 
お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-2161-00
Fax: +49 (0)341-2161-011
http://www.auerbachs-keller-leipzig.de (日本語あり)
 
 
 
 
 

バーテルス・ホーフ
Gasthaus Barthels Hof

ドイツ料理

マルクト広場に隣接するバーテルス・ホーフ館は、見本市が創設される以前の現物市時代の商館として市内で唯一現存するものです。その中庭にある商館の名を冠したレストランは、1497年の創業以来ライプツィヒを訪れる人々を地元料理でもてなしてきました。歴史ある落ち着いた空間の中で伝統の一品のほか、それらの持ち味を生かした新感覚の創作ザクセン料理を楽しむことができます。
 
 
所在地
Hainstraße 1, 04109 Leipzig
(中心街)

最寄り停留所・鉄道駅
► Markt(マルクト):バス89番
► Leipzig Markt(ライプツィヒ・マルクト):都市鉄道(Sバーン)各線

営業時間
毎日11:00~24:00
 
お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-1413-10
Fax: +49 (0)341-1413-120
http://www.barthels-hof.de
 
 
 
 
 

バイエリッシャー・バーンホーフ
Gasthaus- & Gosebrauerei "Bayerischer Bahnhof"

ドイツ料理

市街南部にあるバイエルン駅(Bayerischer Bahnhof)はドイツにおける現役最古(1842年開業)の頭端式駅で、その名の通り、かつてここからバイエルンやオーストリア方面行きの列車が発着していました。2013年以降はライプツィヒ中央駅から中心街地下を通って当駅の地下ホームへと至る路線が乗客を運んでいます。留学中の森鷗外も見送りや演奏会に訪れた歴史的駅舎は、現在「バイエリッシャー・バーンホーフ(バイエルン駅)」という名の酒場として地元の人々を中心に賑わいを見せています。伝統料理のレストランには2000年からビール醸造所が加わり、店内に置かれた醸造機ではライプツィヒ名物の「ライプツィガー・ゴーゼ」が製造されています。飾らない雰囲気の中で温かみあふれるドイツ料理をどうぞ。また夏場には爽快なビアガーデンも登場します。
 
 
バイエルン駅舎
所在地
Bayrischer Platz 1, 04103 Leipzig
(中心街南端からグリューネヴァルト通り Grünewaldstraße・ヴィントミューレン通り Windmühlenstraßeを徒歩10分)

最寄り停留所・鉄道駅
► Bayerischer Bahnhof(バイリッシャー・バーンホーフ):路面電車2・9・16号線 / バス60番
► Leipzig Bayerischer Bahnhof(ライプツィヒ・バイリッシャー・バーンホーフ):都市鉄道(Sバーン)各線

※駅名・店名の綴りはBayerischer、所在地名はBayrischerであることに注意。

営業時間
毎日11:00~深夜1:00

お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-1245-760
Fax: +49 (0)341-1245-770
http://www.bayerischer-bahnhof.de
 
 
 
 
 

オーネ・ベデンケン
Gosenschenke "Ohne Bedenken"

ゴーゼ酒場/ドイツ料理

市街北部のシラー旧居近くには、ライプツィヒの名物ビール「ライプツィガー・ゴーゼ」を製造する昔ながらのゴーゼ酒場「オーネ・ベデンケン(ためらい無し)」があります。ここでは店名の通り、知る人ぞ知るその味わいを気軽に楽しむことができます。

詳細 (ライプツィガー・ゴーゼ の紹介ページへ)
 
 

パノラマ・タワー
Panorama Tower Restaurant

多国籍・創作料理

シティー・ビル
中心街のゲヴァントハウス・コンサートホールの隣に建つ高さ142.5メートルのシティー・ビル(City-Hochhaus)は、ライプツィヒのランドマークのひとつです。その29階にあるパノラマ・タワー・レストランでは地上110メートルからの輝く景色だけでなく、若いチームによる大胆な創作料理を楽しむことができます。方角ごとに東京(Tokio)、ケープタウン(Kapstadt)、ニューヨーク(New York)、サンクトペテルブルク(St. Petersburg)と名づけられた各空間では多国籍・創作料理と素晴らしい眺めが一度に満喫でき、食事にもコーヒー休憩にも最適です。


また高さ約120メートルの屋上展望台(Aussichtsplattform)も隠れた名所となっており、そこからの眺めるライプツィヒ市街はひときわ壮観です。南東には堂々たる風格の諸国民戦争記念碑、南にはカール・リープクネヒト通りの繁華街の先に新湖水地方のコスプーデン湖、そして眼下には旧帝国裁判所・新市庁舎トーマス教会などを擁する中心街が広がります。その奥には2006年のFIFAサッカーワールドカップ・ドイツ大会の会場ともなった中央競技場、市域を南北に貫く広大なアウエンヴァルト森林地帯、そして北にはヨーロッパ最大のライプツィヒ中央駅ライプツィヒ動物園の熱帯雨林ドーム「ゴンドワナ・ランド」も一望のもとに見渡すことができます。展望台のみの利用もでき、他の観光スポットの開いていない朝から夜景の時間まで入場可能なことも嬉しい点です。
 
 
所在地
Augustusplatz 9 (29. Etage des City-Hochhauses), 04109 Leipzig
(中心街、シティー・ビルのレストラン及び展望台専用エレベータを利用し29階)

最寄り停留所
► Augustusplatz(アウグストゥスプラッツ):路面電車4・7・8・10・11・12・14・15・16号線

営業時間
月~木曜11:00~24:00
金・土曜11:00~深夜1:00
日曜9:00~23:00

屋上展望台
月~木曜9:00~23:30
金・土曜9:00~24:30
日曜9:00~22:30
入場料:3ユーロ

お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-7100-590
Fax: +49 (0)341-7100-589
http://www.panorama-leipzig.de
 
 
 
 
 

ラーツ・ケラー
Ratskeller Leipzig

ドイツ料理

新市庁舎
ドイツの多くの都市の市庁舎には「ラーツ・ケラー」という名の地下レストランがあります。ライプツィヒのラーツ・ケラーは1905年に建設された新市庁舎(Neues Rathaus)の地下にあり、高さ114.7メートルの塔を持つ世界有数の巨大な庁舎建築に相応しく、丸天井の歴史の香り高いメインのホールは700席を備えた規模の大きなものです。市の公式行事にも使用されるほか地元の味として人々に親しまれており、入口にある4メートルの巨大な椅子は広くお客様を歓迎する気持ちを表現したものといいます。メニューはドイツの家庭料理・ザクセン料理が中心で、夏であれば地下ではなく、外のかわいらしい噴水広場で食べるのもお勧めです。
 
 
所在地
Lotterstraße 1, 04109 Leipzig
(中心街)

最寄り停留所・鉄道駅
► Neues Rathaus(ノイエス・ラートハウス):路面電車2・8・9・14号線 / バス89番
または
► Leipzig Wilhelm-Leuschner-Platz(ライプツィヒ・ヴィルヘルム・ロイシュナー・プラッツ)・北口にあたる中心街ペーター通り出口(Ausgang City, Petersstraße):都市鉄道(Sバーン)各線 も利用可

営業時間
月~土曜11:00~23:00
日曜11:00~15:30

お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-123-4567
Fax: +49 (0)341-123-6202
http://www.ratskeller-leipzig.de
 
 
 
 
 

シュレーバース・ビアガルテン
Schrebers Restaurant & Biergarten

ビアガーデン/ドイツ料理

日本でも近年注目されているドイツ式の市民農園は、ライプツィヒにその起源を持ちます。当地の医師モーリッツ・シュレーバー(1808~1861)は近代工業化時代の開発優先の粗悪な住環境における健全な屋外空間の必要性を唱え、その遺志を継いだ世界初の市民農園協会が1864年に当地で創設され、市民農園はシュレーバーの名から「シュレーバー・ガルテン(Schrebergarten シュレーバー菜園)」と命名されました。記念すべき場所に建つ木造の協会棟(1896年築)は現在レストランとなっており、街の喧騒から離れた牧歌的な雰囲気のビアガーデンが人気です。敷地内のドイツ市民農園博物館(Deutsches Kleingärtnermuseum)を見学することもできます。
 
 
所在地
Aachener Straße 7, 04109 Leipzig

最寄り停留所
► Waldplatz(ヴァルトプラッツ):路面電車3・7・8・15号線
(中央駅からの場合:駅前停留所1番ホームより3号線Knautkleeberg行き、または3番ホームより7号線Böhlitz-Ehrenberg行きか、15号線Miltitz行き、いずれも3つ目の停留所。所要時間約6分。下車後、徒歩6分。)

営業時間
5~9月:
月~金曜15:00~
土・日曜・及び祝日:11:00~
10~4月:
水~土曜17:00~(月・火曜休業)
日曜・及び祝日11:00~

ドイツ市民農園博物館
火~木曜10:00~16:00(通年)
(7・8月のみ土・日曜も10:00~17:00に開館)
入館料
一般:2ユーロ
割引:1.50ユーロ

お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-9611324
Fax: +49 (0)341-3380565
http://www.schrebers.com
 
 
 
 
 

テューリンガー・ホーフ
Thüringer Hof zu Leipzig

ドイツ料理

テューリンガー・ホーフはライプツィヒ最古のレストランといわれ、すでに1466年には営業し、かのマルティン・ルターも足を運んだといいます。第二次大戦で建物が失われるまではミュンヘンのホーフブロイハウスと並ぶドイツ屈指のビアホールとして広く知られていました。再建されたアーチ型天井を持つ空間には現在も歴史が息づき、その下で典型的な中部ドイツ地方の郷土料理が提供されています。
 
 
所在地
Burgstraße 19, 04109 Leipzig
(中心街)

最寄り停留所・鉄道駅
► Neues Rathaus(ノイエス・ラートハウス):路面電車2・8・9・14号線 / バス89番
または
► Leipzig Wilhelm-Leuschner-Platz(ライプツィヒ・ヴィルヘルム・ロイシュナー・プラッツ)・北口にあたる中心街ペーター通り出口(Ausgang City, Petersstraße):都市鉄道(Sバーン)各線 も利用可

営業時間
毎日11:00~24:00

お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-9944-999
Fax: +49 (0)341-9944-933
http://www.thueringer-hof.eu
 
 
 
 
 

ヴァインシュトック
Restaurant Weinstock Leipzig

ワインバー/ドイツ料理

美しい建物が並ぶマルクト広場の北西の角、壁ににブドウの木が伸びる店がヴァインシュトックです。「ブドウの木」を意味する店名の通り、ここでは店主が選りすぐったザクセン地方のものをはじめとする50種類のワインを楽しむことができます。またライプツィヒ風温野菜盛合せ「ライプツィガー・アーレライ」もここが市内随一といわれ、お得なランチメニューでも、ワインと共に楽しむディナーでも、料理の繊細な味付けには特に定評があります。
 
 
所在地
Markt 7, 04109 Leipzig
(中心街)

最寄り停留所・鉄道駅
► Markt(マルクト):バス89番
► Leipzig Markt(ライプツィヒ・マルクト):都市鉄道(Sバーン)各線

営業時間
毎日11:00~24:00(土曜は深夜1:00まで)

お問合わせ先
Tel.: +49 (0)341-14060606
Fax:+49 (0)341-2252365
http://www.restaurant-weinstock-leipzig.de
 
 
 
 
 
 
 
 
 

◆ライプツィヒ物知り事典16

アウアーバッハス・ケラーと2人の文豪

旧交易会館前のゲーテ像
ライプツィヒを代表する名店「アウアーバッハス・ケラー」は、ドイツと日本を代表する2人の作家、ゲーテと森鷗外にゆかりがある。ドイツの文豪ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749~1832)は1765年の16歳の時、ライプツィヒ大学で法学を修めるためにこの街へとやってきた。当時のライプツィヒは「小パリ」と呼ばれるほどに経済・文化が隆盛を極め、多感な青年ゲーテは初めて故郷を離れて暮らすライプツィヒで、勉学よりも都市生活を謳歌したという。遊びや恋に夢中になった彼は結局体を壊し、3年ほどで大学を中退して故郷フランクフルトに帰るはめになった。しかし青春を過ごしたライプツィヒで受けた印象は、彼の世界観に後々まで多大な影響を与えたのだった。

ライプツィヒ旧市庁舎の裏手、ナッシュマルクト広場(Naschmarkt)の旧交易会館(Alte Börse)の前には、学生時代のゲーテ像(カール・ゼフナー制作、1903年除幕)が立っている。これをよく見ると、彼の目はアウグストゥス広場にある大学の方角を仰ぎ見ているものの、足はそれとは別の方に進もうとしていることに気づく。その向かう先こそがアウアーバッハス・ケラーだ。この地下酒場に好んで通ったというゲーテは、店内にある2つの壁画が気になっていた。それはドイツで広く知られる錬金術師ゲオルク・ファウストの伝説が描かれたもので、ファウストが学生たちと酒を飲み交わす場面と、ワイン樽に跨って扉を出ようとする場面だった。ここで受けた印象は後に生涯を懸けた大作となる戯曲『ファウスト』に昇華され、ゲーテは1808年に発表した『ファウスト 第一部』の中で、アウアーバッハス・ケラーを場面の舞台として登場させた。この一幕では、酒に興じる自由奔放な学生たちとファウスト博士・悪魔メフィストフェレスとのなんとも珍妙なやりとりが繰り広げられる。その描写はまるでゲーテの学生時代のひと時のようだ。

彼にインスピレーションを与えた壁画は、店内の「ゲーテ地下室(Goethe-Keller)」に原物が残されている。青年ゲーテは今日でもライプツィヒ市民の一人であり、上述の像の台座には後の貴族に列せられてからの姓「ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(フォンは貴族であることを表す)」ではなく、親しみを込めて学生当時のままの「ヨハン・ヴォルフガング・ゲーテ」と刻まれている。
 
 
鷗外の下宿方面から見たヨハニス教会(1887)
そして森鷗外(森鴎外)(1862~1922)は夏目漱石と並ぶ日本近代文学史を代表する人物であり、日本にドイツの芸術文化を広く紹介したことで知られる。陸軍軍医として道を歩み始めた彼は1884(明治17)年、22歳にして明治政府の命を受けて横浜港を発ち、衛生学を学ぶべくライプツィヒに渡った。ここで市街東部、ヨハニス教会近くのタール通り(Talstraße)のヴォール夫人宅に下宿し(この家やヨハニス教会は後に戦災で失われた)、ライプツィヒ大学でドイツ留学最初の1年を過ごした。当時の日記には、日本を離れて初めて生活する異国の地・ライプツィヒで受けた鮮烈な印象が記されている(『独逸日記』)。ゲーテの文学について、鷗外は同日記に「宏壮にして偉大なり」と書き残している。

鷗外は1885(明治18)年12月27日、同じくドイツに留学中の友人・井上哲次郎(井上巽軒)(1855~1944)と共にアウアーバッハス・ケラーの地下酒場を訪れた。そしてここがゲーテの『ファウスト』ゆかりの場所である事に感銘を受け、日本語への翻訳を思い立ったという。当日の日記には「夜、井上とアウアーバッハ窖に至る。ゲーテの『ファウスト』を訳するに漢詩体を以てせば何如等と語りあい、巽軒は終に余に勧むるに此業を以てす。余もまた戯れにこれを諾す。(注:新字体・現代仮名遣いに変更)」とあり、店内でのファウスト邦訳への契機が明瞭に見て取れる。鷗外は帰国後の1913(大正2)年に日本初の完訳を実現した。ゲーテが書き、鷗外の訳したアウアーバッハス・ケラーの場面には、酒に酔った学生フロッシュによる次のような台詞がある。

「僕はライプツィヒに謳歌する。小パリというだけあって、ここにいると品がよくなる。(注:同上)」
"Mein Leipzig lob’ ich mir! Es ist ein klein Paris und bildet seine Leute."

ゲーテは登場人物によるこの一文に自身のライプツィヒへの皮肉混じりの賞賛を込め、鷗外はこれに自らのライプツィヒでの体験を重ね合わせ、この軽妙な名訳を生みだした。
 
 
アウアーバッハス・ケラー内、森鷗外の壁画。左から悪魔メフィストフェレス・留学中の鷗外(奥は現在のワイン室長)・ファウスト博士・井上哲次郎・日本でファウスト翻訳を終え、回想中の鷗外。
アウアーバッハス・ケラーの大地下室の一角には、鷗外のライプツィヒ留学・ファウスト翻訳を記念して2009年に彼を描いた壁画が加わった。これは地元の画家フォルカー・ポーレンツの筆によるもので、和服姿の鷗外がアウアーバッハス・ケラーを訪れた模様を回顧する情景となっている。彼が追想する場面には若き軍服姿の鷗外、共にここを訪れた井上哲次郎(ちなみに同氏は留学後、東京帝国大学の哲学教授となってドイツから哲学者ラファエル・フォン・ケーベルを招く。ケーベルは帝国大学での哲学のほか東京音楽学校ではピアノを指導し、彼に学んだ瀧廉太郎のためにライプツィヒ音楽院留学への推薦状を書く、という不思議な縁がある)、そしてその後ろに悪魔メフィストフェレスとファウスト博士が佇んでいる。

歓談の声が絶えないアウアーバッハス・ケラーでは、今でもその賑わいの中に2人の文豪の息遣いが聞こえてくるかのようだ。


(了)